サンフランシスコで開催された WWDC 2016 で発表された iOS 10 のデベロッパプレビューには、数多くの改善が盛り込まれています。
iOS 10 のデベロッパプレビューでは数多くの機能が公開されましたが、ここでは注目の 5 つを紹介します。
1. Siri がより賢く、よりオープンに
Apple は SDK をサードパーティのデベロッパに公開することで、Siri を開放します。これにより、アプリのデベロッパは、Siri がアプリと連携できるようにするコマンドを作成できるようになります。
最大級のチャットアプリの 1 つに触れながら、Craig Federighi 氏は「Now you'll be able to tell Siri to send a WeChat」と語りました。Federighi 氏は、Siri が Slack、WhatsApp、Uber、Lyft などのアプリとも連携すると述べました。
Pinterest や Shutterfly などのサードパーティのアプリを使って、写真を検索できるようにもなります。Runtastic や RunKeeper を使って、Siri 経由でフィットネスのアクティビティを開始したり一時停止したりできます。友人にお金を送る必要があるときも、Siri が手伝ってくれます。Square や Alipay などのアプリは、Siri の SDK を使って送金できます。
2. QuickType に機械学習が登場
iOS 10 の Siri は、状況をより深く把握できるようにもなります。現在地、カレンダーの空き状況、連絡先情報、最近使った住所などをもとに、賢い提案ができます。たとえば、「John の住所は?」といった質問をすると、Siri が自動的に提案を表示します。提案されたメッセージ(この例では住所)は、その提案を確認すれば、ワンタップで送信されます。
iOS 10 の QuickType はディープラーニングを使っています。より具体的には、Long Short-Term Memory(LSTM)と呼ばれる手法で、より広い文脈を予測します。
Siri には、ユーザーが入力したい内容を予測できる機械学習アルゴリズムが統合されました。画像を解釈し、顔を自動的に検出することもできます。最も興味深いのは、データの学習と処理のほぼすべてが、クラウド上の共有データのプールではなく、端末内で行われることです。つまり、iOS 10 を搭載するすべてのデバイスで、セキュリティが向上するということです。
QuickType は複数の言語での入力にも対応します。英語とスペイン語を同じ文のなかで入力するような、まれな場面でも、キーボードの設定を変更せずに言語を切り替えられるようになります。
3. ボイスメールのアップグレード
ボイスメールには、興味深いアップグレードがいくつかあります。
- ボイスメールの音声をテキストに変換する、ボイスメール文字起こしのベータ版が始まります。この新機能によって、iPhone でビジュアルボイスメールを有効にする通信事業者が増えるかもしれません。多くの通信事業者は、ボイスメールを自社のサーバーに保管しています。その場合、文字起こしにはボイスメールをダウンロードする必要があるため、ボイスメールの文字起こしは機能しません。
- CallKit を通じて、デベロッパはボイスメールのスパムを検出する機能拡張を作成できます。この技術は、一部の通信事業者が提供するサービスと統合できます。たとえば、スパムの可能性がある着信について通知を受け取れるようになります。
- 新しい VoIP API が導入されます。この技術によって、インターネット経由の着信が通常の通話と同じように表示されるようになります。
4. メッセージのアップデート
iOS 10 のメッセージアプリには、リッチリンク、絵文字関連の強化、吹き出しエフェクト、サードパーティのアプリとの連携など、いくつかの重要な改善があります。
サードパーティのデベロッパは、iMessage に独自の作品を組み込んで拡張できるようになります。このアップデートでは新しい機能も導入されます。文脈が適切であれば、単語を絵文字に置き換えられるようになります。iMessage は新しい方法でパーソナライズすることもでき、たとえば手書きのメモやアニメーションのメッセージを送信できます。
新しいフレームワークにより、デベロッパは 2 種類のアプリ機能拡張を作成できます。ステッカーパックと iMessage アプリです。
5. Apple マップ
iOS 10 では、Apple マップも外部のデベロッパに開放され、サードパーティの機能拡張を公式のマップアプリに組み込めるようになります。Apple の Eddy Cue 氏は、Uber や OpenTable などの例を紹介しました。
その例で Cue 氏は、ほかのアプリを開くことなく、Apple マップの中だけで、機能拡張を使ってレストランを検索し、予約を入れ、配車を依頼できることを示しました。
iOS 10 の新しい Apple マップには、近くの買い物スポットなどの提案も導入されます。マップ上で、一部の都市の天気と予報も確認できるようになります。
マップのリアルタイムの交通情報もデザインが刷新され、アップグレード後の全体的な印象は良好です。
iOS 10 の未来は明るい
最新の iOS 10 には、驚くべき改善や機能が数多く導入されており、こうしたアップグレードがユーザーのために用意されていることを、私たちはうれしく思います。例年どおり、新しい iOS は 7 月ごろにパブリックベータテストプログラムに入る予定です。Reincubate のチームはすでに、iPhone Backup Extractor を最新の iOS 10 デベロッパプレビューに対応させました。iOS 10 のデバイスからデータを抽出する必要がある場合は、ガイダンスと技術サポートを提供できます。お気軽にご連絡ください。
iOS 10 の最も興味深い隠れた機能
駐車した車の場所の確認から、液体からの保護、ダンスの動画を撮りながらお気に入りの音楽を聴くことまで。これらは、iOS 10 で見つけた、楽しい隠れた機能のほんの一部です。完全なリストは以下をご覧ください。
ダイナミックなメッセージ、デジタルタッチの手描き、CallKit、SiriKit、拡張されたマップ。これらは、誰もが話題にしている iOS 10 のデベロッパページで強調されている 5 つの大きな変更です。しかし、ほかにも同じくらい興味深い機能が、目立たないところに潜んでいます。気になってきましたか。

iOS 10 の隠れた機能
気に入ること間違いなしの、iOS 10 の隠れた機能 8 選
まず目に入るのは、当然ながら、インターフェースの新しい見た目と操作感です。Apple のデザインは、iOS 7 より前は豪華なスキューモーフィックの要素を取り入れていましたが、その後少しずつフラットでミニマルなものになりました。iOS 10 の新しいデザインは、ボタン、フォント、ラベルに重点を置き、アクセシビリティを重視しています。iOS 9 と、より現実的でアクセシビリティを重視したデザインアプローチとの中間にあたります。アイコンが主役だった iOS 9 と比べて、新しい iOS 10 のインターフェースは、より「人間らしさを重視した」インターフェースで迎えてくれます。こうした変化は、ミュージックと News で特に顕著です。
さらに詳しく調べ始めると、たとえば iMessage のアニメーションよりも、実際にはあなたの役に立つかもしれない 8 つの機能が見つかりました。
1. 写真での顔認識
「メモリー」は、写真アプリの新機能で、より高度な画像解析アルゴリズム、顔や物体の認識、場所、日付を使って、写真を自動的に分類、整理し、スライドショーにまとめます。
それだけではまだ物足りませんか。顔認識技術を組み合わせれば、息子さんの成長した姿だけを写した写真を簡単に表示できます。iOS 10 で、Apple は写真を新しい次元に引き上げ、アプリをより楽しく、よりインタラクティブで、より意味のあるものにしています。
2. iPhone の Lightning コネクタに液体が検出されると警告
コーヒーをよくこぼしてしまう、iPhone をキッチンのテーブルに置きっぱなしにしがち、という方もご安心ください。Apple が守ってくれます。iOS 10 ベータ 3 で初めて導入されたこの機能は、iPhone のコネクタが液体に触れると警告してくれます。
iPhone の画面に表示されるメッセージは、見逃しようがありません。
Liquid has been detected in the Lightning connector. To protect your iPhone, disconnect this Lightning accessory and allow the connector to dry.

iOS 10 での液体検出
新しい iPhone 7 が防水になるかどうかは分かりませんが、この機能は iOS 10 を使う iPhone 6S、6SE、iPhone SE で動作します。
3. iOS 10 で使えるようになる RAW 画像
写真家であれば、フィルタを少し加えたり、色やコントラスト、ライトバランスの設定をいじったりするよりも、RAW 画像を編集するほうが好きなのではないでしょうか。
Apple は、新しい AVCapturePhotoOutput が iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE で利用できるようになると発表しました。新しい 9.7 インチの iPad Pro でも、この新機能を利用できます。AVCapturePhotoOutput は背面カメラでのみ利用でき、このモードを有効にしている間は手ぶれ補正が無効になります。
振り返ると、Apple が RAW 画像の編集に対応していた Aperture を買収して終了させたとき、多くのユーザーががっかりしました。iOS 10 では、RAW 写真は Core Image で処理、編集されます。リリース直後には、Snapseed のようなサードパーティの写真編集アプリが、iPhone での RAW 画像処理に対応すると期待されます。楽しみな時代です。
4. iMessage に組み込まれた画像検索
この機能を使うと、iMessage の中で直接画像を検索できます。App Store のアイコンをタップして、検索フィールドで必要な写真を探すだけです。いちばん写りのいい誕生日パーティーの写真を探している間、チャットの相手を待たせる必要はもうありません。
5. iOS 10 が駐車した車を見つけてくれる
CarPlay のユーザーだけが利用できるこの機能は、Apple マップを使って、iPhone が車の Bluetooth から切断されたときの場所を記憶します。Apple マップは GPS を使って、駐車位置のスナップショットを自動的に保存します。その後、iPhone は最後に保存された位置を使って、駐車した場所まで案内してくれます。
画期的な革新には聞こえませんか。無料の駐車時間が切れてから 10 分後に車を見つけて、追加の駐車料金を払う羽目になったことが、何度あったか思い出してみてください。
6. ダウンロードの優先順位付け
iOS デバイスを復元しようとしたことはありますか。容量が大きく、データがたくさん入った iPhone では、復元に時間がかかることをご存じでしょう。この新機能では、一覧からダウンロードの優先順位を付けられます。
ダウンロードの優先順位付けは、複数のアプリを同時にダウンロードするときにも利用できます。
7. プリインストールされたアプリを削除する
高度な To Do 管理アプリやプロジェクト管理アプリをすでに使いこなしているなら、リマインダーを好きになるのは難しいものです。Proton のような暗号化されたメールアプリを好む人にとって、標準のメールアプリを残しておく意味もありません。それに、正直なところ、株価を使う人なんているでしょうか。
iOS 10 より前は、約 23 個のプリインストールアプリを抱え続けるしかありませんでした。iOS 10 では、それらをホーム画面から削除できます。実際に削除されるわけではなく、非表示になるだけですが、Siri がそれらに言及することは二度とありません。

プリインストールアプリを削除する
削除したアプリを再インストールしたい場合は、App Store で「再ダウンロード」ボタンとともに見つかります。アプリが再び有効になり、画面に戻ってきます。
8. 音楽を聴きながら写真を撮る
iOS 10 では、音楽を聴きながら Live Photos を撮影、編集できます。Live Photos は、動画を撮らずに動きのある瞬間を残せる、GIF のような短いアニメーションです。この新機能は、好きなことをしている間も、中断されることなく最高の体験を楽しめるようにしたいという Apple の姿勢を、そのまま映し出しています。
これらの新機能に私たちと同じくらいワクワクしている方も、iOS をアップグレードする際には、バックアップのファイルが失われたり、以前のバージョンのバックアップが使えなくなったりする可能性があることを覚えておいてください。
iTunes と iCloud のバックアップを復元するには、iPhone Backup Extractor をダウンロードして、iOS 10 へのアップグレードに失敗した場合でもファイルを復元できるように備えておきましょう。
最新の噂によると、iOS 10 は 9 月 30 日にリリースされ、発売日は 9 月 16 日ごろになるとのことです。公開されるのが待ちきれません。


